大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)3221号 判決

原判決挙示の証拠によれば優に原判決認定の犯罪事実を認めることができる。職業安定法施行規則第四条によれば請負契約であつても機械器材等の設備によらず、単純な労務のみによるときは職業安定法所定の労務供給事業と認められるのであるところ、原審が証拠として取り調べた港湾荷役における労働者供給事業の認定基準によれば、「常時整備保有している機械設備器材等を綜合的に提供使用して作業を行うのを常態とするのがたまたまこれら機械設備を使用する必要のない作業を請負うことがあつても、その作業量が当該事業者の行う作業量全体の三割以内である場合はこれら作業だけを取上げて考える必要はない」というのであつて、その業者の行う作業量全体の三割以内の労務供給が許されるのは請負契約をしたことを前提とするのである。しかるに本件においては原審が取り調べた全証拠によつても被告人と協和林産株式会社との間に薪炭の荷揚作業等の請負契約が締結されたことを認めることはできない。しからば原審は罪とならないものを有罪と認めたものではない。その他原審が取り調べた証拠に現われた事実によつては原判決の事実認定に誤があるものとは認められない。原判決には事実の誤認は存しない。論旨は理由のないものである。

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